2011年7月7日木曜日

実験経済学9:プロスペクト理論・エルズバーグのパラドクス

アレのパラドクスを整合的に説明するモデルとして、プロスペクト理論の確率加重関数を勉強しました。確率加重関数のアイディアは、人は、客観的に与えられた確率を、一旦、バイアス(加重)をかけて認識して、その確率にもとづいて意思決定しているというもの。そして、加重後の確率にもとづいて期待効用を計算し、それが最大化されるような意思決定を行っていると考えれば、パラドクス(期待効用説では説明できない現象)に対しても一貫性のある説明ができるというわけです。

逆S字型の確率加重関数をもとに、Machina-Marschakの三角形に無差別曲線を描けば、うまい具合に扇形になります。その他にも、ギャンブルの選択におけるアノマリーも、逆S字型の確率加重関数にたよれば、それなりに説明がつきます。

最後に、エルズバーグのパラドクスを紹介しました。現実世界で「リスクがある」と言った場合、必ずしも「確率30%で、~が起きる」なんて事態を想定しているわけではありません。その確率の数字自体が未知であることが多いでしょう。それを経済学の文脈では、
ambiguity(あいまいさ)があるという言い方をします。エルズバーグのパラドクスは、あいまいさ回避という判断基準をあぶりだす好例でしょう。

学生さんのひとりに、altruistic punishment 論文紹介発表(20分)をしていただきました。とてもわかりやすい説明で、堂々とした発表でした。どうもありがとうございました。

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